棒の折山(棒の嶺)は東京都と埼玉県の県境に位置しており標高は969mです。頂上は広い広場になっており、頂上からは関東平野や北関東の山を望めるぐらい展望もよく、沢沿いの道は沢登りができるのですが、難易度はそこまで高くないので多くの方から人気がある山です。
ヤマノススメ (原作5巻、アニメでは未登場)ではあおい、楓、ゆうかの3人で登っています。
いわゆるひとつの聖地巡礼ということになるのですが、頂上と下山時のさわらびの湯以外コースが違うのであんまり聖地巡礼という感じにはなりませんでしたね(聖地巡礼のつもりで登ったわけではないので)。
今回棒の折山に登ったのはたまたま山と高原地図の奥多摩の適当なページを開いて出てきたのが棒の折山であったというあまりにも適当すぎる理由です。山と高原地図の奥多摩に載っている以上東京から登るぞということで、今回は歩いて東京都から山を越えて埼玉県側に行くことにします。
棒の折山までのアクセス
今回は奥多摩方面から山を越えて埼玉・名栗に至ったのですが、あくまで棒の折山への主なアクセスは埼玉県側です。埼玉県側のアクセスは飯能市名栗からで飯能駅からはバスがおよそ30−40分程度に1本走っています。結構山の中なのですがそれなりの頻度でバスが走っているのはさすが東京近郊と行ったところでしょうか?ヤマノススメ のラッピングバスも運行中です。
車でも行けるのですが飯能市自体高速道路の利便性があまりよろしくなく都内から経路案内出したところ秩父経由となり3時間弱かかる結果になりました。
車は止めるスペースは十分ありますが、都内からであれば西武+バスの方が利便性は高いでしょう。
一方、奥多摩側はというとあんまりアクセスは良くありません。奥多摩側の登山口のある清東橋へのバスは土日は5本(うち登山に使えそうな時間は3本)なので時間を選ぶ必要があります。ただ、奥多摩線の川井駅から山と高原地図で1時間20分と歩けなくはない距離です。車の場合駐車場は近くはないので奥多摩駅周辺に停める必要があるのでこちらもやはり電車+バス利用が鉄則でしょう。
奥多摩側からは急坂をひたすら登る
奥多摩線はローカル線のはずですが4両編成の電車は満員でした。
奥多摩行きめっちゃ混んでいるんだが
— パンプキンパイ (@kabochaprim) December 5, 2020
青梅マラソンってこの時期だっけって思いましたが、この日は奥多摩駅伝(青梅市役所から奥多摩駅まで往復する駅伝;箱根駅伝にも出ている大学陸上部も出るような大きな大会)だったみたいですね。青梅線が協賛しており中継所までの移動に青梅線を使うみたいですね。駅伝の選手移動は普通は大会専用バスで移動するものだと思っていたのですがこういう鉄道の使い方もあるのですね。しかし、これから走る選手が立ちっぱなしで移動じゃ少しかわいそうな気も。大会専用バスならぬ大会専用電車を運行した方がいいのではと思ってしまいました。
川井駅の目の前にはバス停はなく道路を降りた先にバス停があります。1人だったら絶対見つからないところにあるのですが他の登山者らしき人について行ったらありました。
清東橋までバスで10分ほど料金は270円(ICカード対応済み)。清東橋はトイレや自販機もあります。
付近には多くのキャンプ場がありますが、コロナ禍だからなのか昨日雨がふったからなのかあまり人がおらず、ワンちゃんがお出迎え。
最初はしばらく舗装道を登っていきます。基本的に車はこないのですが歩道があるわけではないのでなるべく道の端をあるきましょう。
しばらく歩くと看板があるので棒の折山、黒山方面へといきます、ちなみに林道をそのままいくと川苔山(川乗山)方面にいけます。
川を渡ると本格的な山道です。
沢を何回も渡りながら少しずつ標高を上げていきます。
基本的にはわかりやすい道で、不明瞭なところには看板もあるのですが途中1点だけ道が不明瞭で間違って進んでしまったところがありました。
なんか変だなって思ったらすぐ戻る。道迷い対策の鉄則ですね。
途中に名も無き滝もあります。
登ると滝を上から見下ろせるところがありましたので上からも写真をとってみました。
祠をすぎると大きい尾根に登るための急登になります。
急登でキツかったですが、明るくなるともう少しで尾根に乗れると思えるのでがんばれます。が、この尾根は大きすぎるので自分がほんとうにトレイルを歩いているのか、登山道から脱線していないか不安になります。地図をよく見ると尾根線に登山道があるので尾根線から外れないように登っていけば登山道に出会えるはずです。
ちなみにこの登山道は関東ふれあいの道というロングトレイルになっています。
関東をぐるりと1週しており私の家の近くの道もなにげに関東ふれあいの道になっています。
最後の一踏ん張りすると棒の峰(棒の折山)登頂です。
棒の折山から見える景色は
棒の折山からは埼玉県内はもちろんのこと、
埼玉を超えて茨城県の筑波山
筑波山は標高が低いながらも日本百名山に選ばれており、登山ヲタから舐められているところもありますが、棒の折山のような遠くの山(飯能からだと電車で2時間かかる)からも明らかに山として認識できますし、深田久弥さんがあんなところに山あったっけって思ったら筑波山だったというのは50年たったいまでも十分認識できます。
飯能アルプスやその先にちらっとみえるのは日光白根山や男体山
が見えました。残念ながら南側は展望無なので富士山などは望むことはできませんが遠くまで見えていい景色です。
頂上付近は広場になっておりベンチや東屋もあります。
今回はホットサンドメーカーを使ってカステラをやいたのですが、悲惨な結果になったので割愛。
滝の平尾根を下ってさわらびの湯へ
棒の折山からは東京・埼玉の県境を黒山・岩茸石山方面へ下ります。
この標高ではさすがに紅葉も終わって落ち葉ですね。
権次入峠から県境に別れを告げ埼玉県側へ。
埼玉県側は丸太階段になっていますが丸太階段は急で壊れている箇所が多いので利用しないように呼びかけられています。
木の間からは少しだけ名栗湖が見えます。
棒の折山登山の魅力はヤマノススメでも出てきた沢登りコースですが、沢下りするのは危険そうですので滝の平尾根と呼ばれる尾根コースを下ることにします。
尾根コースは途中途中で林道と交差します。林道は通行止めになっていますし、とんでもないところに行ってしまうので安易に林道にいかないようにしましょう。
途中展望スポットがあるなど意外に楽しめましたし、
道も比較的わかりやすくてあるきやすかったです。
さわらびの湯のすぐ近くが登山口となっています。合計3時間ほどの短い登山でしたが、展望もよく気持ちの良い山歩きでした。
番外編 さわらびの湯と飯能市街でヤマノススメ聖地巡礼
ここから先は番外編。
①さわらびの湯で汗を流す
3時間で800円でミストサウナもありますし、休憩スペースも広いのでバス待ちには最適です。大きな荷物(30L以上のリュック)は入らないので大広間に置いたり有料のコインロッカーがあるのでそちらを利用します。
中にはお土産屋もあるので買い物もできます。
飯能はヤマノススメの聖地というか舞台でもありますのでヤマノススメに関連したものも数多くあります。
マンガコーナーにもしっかりヤマノススメがありましたよ。
外では季節はずれのサクラがさいていましたよ。
②飯能市街でヤマノススメ聖地巡礼
さわらびの湯を後にした私はバスで30分ほど揺られて、飯能駅まで戻ってきました。
ちょうど1年ぶりの飯能駅です。荷物をコインロッカーに預けて飯能の街をぶらぶらすることにします。
まずは、飯能駅南口にある登山用品店のひだまり山荘さん。ヤマノススメの主人公のあおいちゃんがお出迎え。
店内には登山用品のほかにヤマノススメ グッズも扱っています。
飯能アルプスのTシャツが売っておりまして、2020年限定版の虹色のTシャツに惹かれて購入しました。
続いてやってきたのはタイムズマート飯能店。
去年までは天覧山の登山口入口にあったのですが、店舗閉鎖・移転で飯能駅前に来ました。こちらはヲタ人気の高いここなちゃんのお出迎え。
移転する前まではコンビニでスペースの一角にヤマノススメコーナーがあったのですが店舗が狭くなったぶん、ほぼヤマノススメスペースになっていました。
タイムズマートでお馴染みのソフトクリームはあいも変わらず売っています。
タイムズマートの先にある雰囲気のある昔ながらの商店街である飯能銀座を歩いているとあるのが夢彩菓すずきさんです。
こちらは原作・アニメであおいちゃんがバイトするお店。バイト先の先輩のひかりさん共々ちょくちょくでてきます。
ケーキや焼き菓子を扱っている洋菓子店です。私のオススメは極上バーム。プレーン・チーズ・チョコ・メープル・グレースの5種類ありましてどれも絶品です。菓子職人が5人で作り上げたバームクーヘンのようなので当然美味しいのでしょう。
ちなみにお菓子をかうとあおいちゃんのシールがもらえます。
ヤマノススメは正直他のアウトドア系コミックと比べて人気があるとは言い難く本屋でも最新刊が申し訳無さそうに1冊あればむしろいいぐらいです。しかし、飯能に行くとホームなのでヤマノススメのキャラがいっぱいいます。そういうところをみるとまだまだ頑張っているなと思い、少し嬉しくなります。
③天覧山で夕焼けと夜景を見る
もうそろそろ日暮れになる時間なのでで天覧山に登ってから夕焼けを見ることにしました。
天覧山の麓には発酵食品のテーマパークが新たにできています。
ほぼ平地に近いのでまだまだ紅葉は色づいています。
天覧山の中腹まではアスファルトで整備されていますので非常に歩きやすいです。中腹には広場とトイレがあります。
お店のような建物は初日の出の際甘酒を配るためにあるとか
中腹からは階段がつづきますが、2~3分で登れます。
山頂からは飯能の街はもちろんのこと、東京都内や富士山も見えます。
ちょうど夕焼けの時間なので少しオレンジ色になっています。
だいぶ富士山の方はオレンジ色になってきました
日は沈み、少しずつ明かりも目立つようになってきました。
都内方面みるとスカイツリーのライトまで見えます。
最後にいいものを見せてもらいました。ただし、夕焼けや夜景、日の出をみるときは道が暗くて見えなくなるのでライト必須です。
なんだかんだで3時間ぐらいの飯能滞在でしたがものすごく楽しめました。天覧山は登るだけなら10分もかからないので高尾山行くぐらいなら天覧山いってそのまま散歩がてらムーミンバレーパークいったほうが人も多くないし高低差も少ないし自然を楽しめるのかなと思いますよ。
今回は棒の折山にも登れましたし、飯能の町も楽しむことができました。飯能アルプスもまだ下半分しか行けていないので今後、ひだまり山荘で購入したTシャツ着て登ってみたいですね。