平標山は標高1984m、新潟県と群馬県に跨る山です。谷川連峰の西端にある山で隣の仙の倉岳までの稜線は広く、高山植物の群落が点在しており山上の楽園となっています。平標山自体は花の百名山ではあるものの、日本百名山はおろか三百名山にも入らない山ではあるのですが、絶景が広がる稜線と高山植物のお陰で人気の高い山です。
金曜日の夜にやってきたのは関東公共交通機関勢にお馴染みの毎日新聞東京本社。
ここから毎日あるぺん号に乗って行きます。登山者には強い味方でもあると同時に牙を剥いてくる強敵でもあります。登山に勝つ前に先ずは深夜バスに勝たないといけないのです。ほんとは回避したいところでしたが往復で10800円という安さから今回は戦うことにします。
毎日新聞だけあって本社屋にファミマがあって飲み物や食料を調達可能なのはありがたいです。登山にありがたい行動食も売っているのですが、深夜バスに打ち勝つために必要なめぐリズムが売っていないのはマイナスポイントです。
肝心の深夜バスとの戦いは標準的な4列シートのため完敗でした。隣人いるのはまぁ仕方ないですが、寝れないし、首痛くなるし、帰りはケツ痛くなるし、地獄でしたわ。せめてもの救いはUSBポートが付いていたので充電ができたことでした。22時30分に出発して関越道を直走り、寝れないなーって思いながら4時ちょっと前に平標山の登山口に到着しました。
準備して朝ごはんのパンを食べて出発!今回は松手山経由で平標山まで登って仙の倉岳まで往復して平標山の家経由で下山します。帰りのバスの時間は14時30分でこのコース普通に歩いても8時間で歩けるので余裕です。
少し林道を歩いて登山開始!ですが、いきなりキツい登りです。
しばらくこんな感じの登りが続きます。朝4時からこれ登りはキツい。まぁ夕方4時でもキツさは変わらないでしょうが。
1号目着です。まだまだ続く登り。
山躑躅が咲いています。少し癒されます。
2号目付近でようやくしばらく平坦な道が出てきます。
目の前に見える鉄塔は4号目です。
樹々の隙間から山が見えるのもキツい登りの癒しポイントになります。苗場山かな。
ハシゴがありますが、ルート上であるのはここだけ。
キツい登りですが、岩をよじ登るようなところはなくそこまで難しいルートではなかったです。
鉄塔が立っているところまで登ってきました。一旦キツい登りは終わりです。
カキドオシ
苗場のスキー場が見えますね。
松手山まで登ってくる頃には完全に明るくなっていました。
松手山からは稜線歩きが始まります。
気持ちいいですね。
7号目越えると再び急な登りですが
後ろ振り向くと松手山と苗場山が見えてきます。
8号目。キツい登りはあと僅か
妙義山や浅間山、奥秩父の山々が右に見えています。結構遠くまで見えるなーって思っていたら
富士山も見えました。結構遠いのに見えるのですね。確かに谷川岳でも見えるしまぁ納得。
あとはこの稜線を登っていくだけです。キツい登りはもうないですが、結構足に来ているのでキツいですね。
名だたる山を見ながら9合目到達。結構登ったのですがまだ9合目。
9合目過ぎた先にハクサンイチゲの群落がありました。
登ってくる人皆足を止めてハクサンイチゲに夢中になってます。


あとちょっとなのですが、まだ先がありそう。結構体力的にも筋力的にも来ています。
平標山山頂まで登りきりました。登山口から2時間30分ぐらいでした。全般的にキツさがありなかなかハードな山行ですわ。寝れなかったのもあるのでしょうが。
武尊山や尾瀬だと思う山々
新潟方面
この先歩いてく仙の倉岳までの稜線
なだらかで歩きやすそうです。その前にパン食べて休憩します。
奥深いところにいますがまだまだ続く山々。
まずは鞍部まで下って行きます。なだらかに見えますがそれなりに標高下げるので帰りはキツそう。
お花畑もありますが、撮影は後にして先ずは仙の倉岳を目指します
とはいいながらも石楠花は撮っていたみたい
手前の前仙の倉岳まで登って行きますよ。
なだらかなのですが、疲れが溜まっているお陰で足がキツいですよ
前仙の倉岳まで登ってきたのであとは仙の倉岳に登るだけ
この先に続いていく谷川連峰の稜線は谷川岳まで続いていきます。
ここまでくるのも一苦労なのでこの先登っていくとなるとまだまだうちには先なのかな。私は知らなかったんですが、少し先に進むとより谷川連峰が美しく見える場所があるので、頑張って進んでみるのもどうでしょうか
ゆっくり戻りましょうか
小仙ノ倉山、その先の平標山まで草原の稜線が続いています!展望もいいしアルプスの少女ハイジのような気分ですが実情はというとまた登るのかって言う気分。天気もいいし頑張れますけどね。
ゆっくりお花でも愛でましょうか。まずはハクサンイチゲ
ミヤマキンバイ
ハクサンコザクラ
お花畑には少し早いぐらいでしたが咲いてましたが結構疲労困憊でかがむ体勢だけで一苦労。ちゃんとみたいけどそういう気力が出なかったすわ。
多分最後だと思う平標山までの登り
平標山まで戻ってきました!
時間はまだ9時前。バスは14時半発なので相当余裕です。なんで飲み物飲んでお菓子食べて休憩しながら周りの人の会話をつまみます。別に大した興味ないけどソロだと人間観察しちゃうんですよね。30分ほど休憩しましたが流石に限界なんで出発します。向かうは平標山山の家。
道中で雪があるところあるのは平標山の山頂直下だけでした。一応チェーンスパイク持ってきたので履こうと思えば履けますがそんな長い距離でもないし、傾斜はそんなにきついわけではないんでなくても問題ないです(少なくともこの日は)。
仙ノ倉山を左にみながら下っていきます。
急な階段をこれ登るの大変そうだなって思いながら下ると30分ぐらいで平標山の家に到着。
山小屋ですので宿泊もできるし、避難小屋は2000円で使えますし、テントも貼れます。
左が平標山、右が仙の倉山です。いい景色。
天然水がゴーゴーっと流れています。汲み放題!!
売店もありますよ。
新潟限定のサッポロビール風味爽快ニシテも売っています。深夜バスのお陰で新潟感がゼロでしたがここにきて初めてニイガタを感じます。
水はあるけどジュース飲みたいんで夏みかんジュースを注文。こっちもある意味風味爽快ニシテって感じの爽快感でした。
お土産類も売っていたので手拭い購入しました。
あとは今日ちょうどなくしてしまったトレッキングポールの保護キャップがこんなところにあったので思わず寄付。ありがたいです、そしてどこかに落としてしまってたらすみません。
避難小屋は昼間は休憩スペースですのでこちらで休憩。
寝てしまいそうでしたが、避難小屋と使う登山客がゾロゾロ入ってきて騒がしくなってきたので退散。
もうちょっとゆっくりしたかったのですがしゃあないので降ります。
下りは退屈な樹林帯。時間はものすごく余裕ですが、退屈な時間はとっととすぎて欲しいっていうのが人間なのです。いつもと同じぐらいのペースで下りました。
さらに退屈な林道歩き。
ほんとゆっくり歩いてもいいのですが、退屈なんでとっとと終わって欲しいのでやっぱり早歩き。しかも厄介なのが最後また森の中を歩く。
林道で終わった気分なのにまた登山が始まる気分。トレッキングポールが緩くなって下がってきちゃうしって気分だだ下りでしたが、なんとか登山口到着。
時間は11時50分。まだ2時間以上あります。日陰のベンチでやったことは
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そんなことしてたらバスに乗るの遅い方でした。
毎日あるぺん号の一部の路線では帰りにお風呂に寄れるのも魅力。時間は短いですが綺麗さっぱりできるのもいい点ですわ。風呂代は無料、タオルは別料金です。
帰りも地獄の4列バスです。けつ痛い‥。赤城高原で大和屋珈琲店があったんでアイス購入。うまかった。
そんなこんなで新宿到着は8時ぐらいでした。ほぼ食べずの山行だったので二郎を模した坦々麺が沁みます。
往復の深夜バスがつらかったですが(ケツが痛くて)、山はほんとによかった。稜線は素晴らしいぐらい展望よかったですし、お花もきれいでした。けど、想像以上に体力使いましたわ。ゆっくりいけばいいんですけどね。なかなかそれがうまくいかないんですよね。深夜バスで体力を使い切ってしまったのもあるでしょうが、どうしても平日はトレーニングをサボってしまうんで継続的にやっていかんといけないですね。