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Encourage of Climb  山登りと温泉への招待状

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紅葉のムーミン谷‼︎秋田駒ヶ岳登頂してきた

秋田駒ヶ岳は標高1637mで日本百名山には残念ながら選ばれていないものの、山頂からの絶景とムーミン谷とも呼ばれる高山植物の宝庫となっており全国から多くの登山者が訪れます。また、秋の紅葉もまるで絵画の世界にいるような感覚になるぐらい錦秋の世界が広がっています。前日に岩手県と秋田県に跨る八幡平に登った翌日、

 

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秋田駒ヶ岳に登ってきたのでレポートします。

 

 

 

 

盛岡に宿泊後始発の電車とバスを乗り継いで

 

前日は盛岡市内のスーパーホテルに泊まって朝は4時起きです(2日連続)。そうでないと始発の電車に乗ることができず、次の電車は2時間半ありません(こまちを利用)。無事朝起きることができて5時20分発の電車に乗りました。見た感じ登山者が9割以上乗っていまして皆さんどこにいくのかは大体想像がつきます。

夜明けの岩手山を見ながら50分ほどで田沢湖駅に到着。予想通り皆さん下車されて脇目も触れずバス乗り場に直行して行きました。盛岡では晴れていましたが田沢湖では曇天です。多分霧なのでそのうち晴れてくることを信じます。

秋田駒ヶ岳行きのバスに乗り込みます。駒ヶ岳の8合目までは1時間ほどで料金は1050円です。脇目を触れずに皆さん歩いていましたが、バスに座れないという事態は避けられました。そして秋田駒ヶ岳に到着すると霧も取れて快晴になっていました。紅葉も見事に色づいています。絶好の登山日和‼︎

 

快晴と紅葉の絶景の中を男女岳を目指して歩く

 

歩き始めてしばらくすると硫黄鉱山の跡地につきます。紅葉の色と硫黄鉱山跡の無機質的な灰色のコントラストが火山って感じがします。

登山道自体は急な登りもなければ、整備も行き届いているので息も切れることもなく歩くことができます。途中途中でお隣の笹森山の紅葉を見ながら写真撮っているので適宜立ち止まっているのもあるかもしれません。

時たま後ろを振り返って、紅葉に色づいている斜面もまたいいなって思って写真を撮ってしまいます。奥には乳頭山や岩手山、八幡平も見えます。

次から次へと登山バスが登ってきます。バスは何台も運行してくれるので座れないってことはなかったです。そんな感じでコースタイムぐらいで登っていきながら、片倉岳までくるとちょうど男女岳がはっきりと見えます。これが息を呑むほど美しいといわれる紅葉でしょう。

これから歩く紅葉の縦走道の奥には田沢湖も見えます。

後ろ側も紅葉がきれい。人もこの時間(朝の8時)ではそこまで多くなくて写真も撮りやすかったです。

傾斜も緩やかなので登りやすくて疲れません。

男女岳はちょうど日が当たるようになって眩しくなってきて右側の田沢湖やその先まだまだ続く北東北の山を見ながら登って行くと男岳が見えてきました。男女岳はお椀の様な丸っこい形ですが男だけは三角形をしています。

登山道が木道に変わってくると

阿弥陀池に到着します。

阿弥陀池側は日のあたりの問題なのか紅葉しているのは少なく緑色をしています。

では登っていきましょうか。

登りながら見る男岳と阿弥陀池も素晴らしいですが、脇目も触れずにとりあえず登ります。急なので息が切れますが頑張って登り切りました。

西側には男岳と田沢湖。田沢湖は雲が完全に取れていました。

北側はまだ見ぬ東北の山々が広がっています。八甲田山も見えたとのことですがどこでしょうか?

東側は岩手山がくっきり見えました。

南側は阿弥陀池と横岳、遥か先に鳥海山も見えました。

山頂での360度の絶景を楽しんだ後に来た道を引き返します。急な下りになるのでトレッキングポールあると便利ですね。

 

男岳に登り、ムーミン谷へと駆けていく

 

再び阿弥陀池まで戻ってきたので池のほとりでしばしお煎餅食べて休憩した後今度は男岳の方へと登っていきます。時間の関係で登るかどうか迷いましたが、初めてきたのに登らないという選択はないかなと思い登ります。

 

横岳と阿弥陀池も紅葉で黄色やオレンジに染まっていて美しいですし、モンベルのカタログの表紙っぽいですね。

男岳への登山道は男女岳と比べて急峻で岩がゴロゴロしているのでトレッキングポールは閉まって登り降りした方がいいかなとおもました。

 

あの祠がある場所が男岳の山頂になります。

黄色に染まった横岳と阿弥陀池、奥には岩手山まで見えます。

西側には紅葉の尾根線の向こうに田沢湖が見えます。

ムーミン谷も奥の方までいくと紅葉が広がっていそうです。男岳で山頂の景色を眺めてムーミン谷へと向かいましょうか。

ムーミン谷がなんでカイリュームーミン谷と呼ばれているのかはわからないのですが、英語版Wikipedia見るとムーミン谷は緑で覆われていて花や草や川など牧歌的な詩のように穏やかで平和的な世界が広がっているとのこと。それでも洪水とか火山噴火もありうるということで火山もある秋田駒ケ岳がムーミン谷と呼ばれているのではないのでしょうか。

 

ムーミン谷への道は険しく急坂を下っていきます。

自分史上1番の急坂だったはずです。落石も起こしやすく何回か未遂を起こしてしまったので自信なければ急で辛いですが登りで使った方がいいでしょう。それだけカイリュームーミンは人を寄せ付けない長閑で幸せな空間にいるのです。

悪戦苦闘しながらムーミン谷まで降りるとそこには幸せな木道と紅葉が広がっていました。

後ろを振り返ると男岳と横岳の急峻さがよくわかります。

カイリューたちもこんな幸せな場所に住処を構えたくなるのもわかるような気がします。

 

紅葉の絶景が広がっているので足がなかなか前へ向きません。所々人とすれ違いますが、大混雑という訳でもなくのんびりと歩くことができました。


言葉にならないほどの絶景ってこういうことをいうかもしれないです。

ムーミン谷が終わると富士山の砂走りの様な場所に出てきて、そこからの紅葉もきれいでした。



大焼砂を登って駐車場へと戻る

 

富士山の砂走りの様な場所は大焼砂と呼ばれています。この大焼砂を登らないと駐車場まで戻ることができないのでがんばって登り返します。この日トレッキングポール持ってきてよかった。

無心でガツガツ登っていきますが、急で辛いです。それでも両サイドの絶景でなんとか頑張れます。

 

右側には岩手山やその先には栗駒山や早池峰山が見えますし

左側にはさっきまで見惚れていたムーミン谷です。その奥には田沢湖!

上から見るムーミン谷もまた素晴らしい。

前にいる方に追いつきそうで追いつかず、最後のあたりで追い越したのですが、なんと83歳の様です(すれ違った方に教えていただきました)。自分が老人になった時にこんな姿になっているのを祈るばかりです。ひいひい言いながらムーミン谷の景色見てなんとか急坂を登ります。

んで、横岳に登りました。横岳自体眺望がいいとかではなく登山道の分岐にあるぐらいであんまり目立ちません。

笹道を抜けると焼森です。森が焼かれたかの様に山頂には木すらありません。

その分眺望はよくて久しぶりに男女岳を望めます。男女岳の左側が男岳でその急峻さの違いがわかるかと思います。

後は駐車場へと戻るだけです。目の前に岩手山を見えますが(少し雲が出てきましたね)

基本的に笹藪の中を歩いていくので、長袖着用の方がいいでしょう。また、簡単なハシゴやロープを使う箇所もあります。帰りに使う分には問題ないですが、行きは片倉岳通っていった方がいいでしょう。

焼森から25分で駐車場まで戻ってきました。

駐車場には湧水が飲める水飲み場や売店があるのでバス待ちも最低限困ることはないかな。

 

田沢湖駅行きのバスは14時5分までないのですが、12時55分でるバスでアルパこまくさまで行って、バスに乗り帰れば一本早い新幹線に乗れることがわかったのでそうしました。だが、グリーン車しか空いていなくてまたJREポイントでグリーン課金することにしました。

 

田沢湖駅に戻って駅前の蕎麦屋で天ざるを食べて遅めの昼食として、

新幹線で帰りました。

秋田駒ケ岳初めて登りましたが、紅葉のムーミン谷は素晴らしいの一言につきます。高山植物が咲き誇る初夏は人でごった返す様ですが、紅葉の時期はそこまで人が多いというわけではなく一般的な百名山の山に登っているような混雑具合でした。夏も冬も春も好きですが紅葉で色づく秋の登山が1番いいと実感しました。