2020の秋口、瑞牆山
瑞牆山は山梨県北杜市にある標高2230mの山で黒雲母(くろうんも)の花崗岩からできている山です。岩がニョキニョキ生えているような山は他に類をみないでしょう。
また、近くにある金峰山も日本百名山で古くから信仰の対象になっていました。
この2つの百名山はアニメ「ヤマノススメ」のサードシーズンにもでてきており、アニメでは一日目に瑞牆山に登り近くの富士見平小屋にテント泊、次の日に金峰山に登り撤収というルートで登っています。
今回はアニメの聖地巡礼も兼ねまして、かねてから登ってみたかった瑞牆山と金峰山に登ってきたのでレポートしてみます。
富士見平小屋でのテント泊の様子はこちらをご覧ください。
1日目は富士見平小屋にテントを張り瑞牆山に登る
富士見平小屋にテントを張るためにまずは登山口の瑞牆山荘から富士見平小屋に向かいます。歩いて50分のコースなのでテント泊の重い装備を背負っていても苦にならないぐらいの距離ですね。
途中で瑞牆山を望むことのできるスポットがあります。
そうこうしているうちに富士見平小屋に到着です。
富士見平小屋でテントをたてて身軽になったあとはいよいよ瑞牆山に登っていきます。
最初のうちはアップダウンのあるごく普通の道でしたが、一旦天鳥川を渡るために下ります。
下りきって川を渡ったところにあるのが桃太郎岩です。
パッと見で桃太郎?となりますが、丸みを帯びた岩がパカッと割れているところをみるとまさに桃太郎が桃から出そうな感じですね。付近は休憩スポットになっているのでこれからの上りに備えて休んでおくのがいいと思います。
ここから急登です。階段や鎖がありますが鎖なくても登れる程度なのでそこまで難易度は高くありません。登っていくうちに振り返ると富士山が見れますので頑張りましょう!
ゴジラを彷彿とさせる大ヤスリ岩が大きく見えると山頂はもうちょっとです。
このあたりから混雑し始めてなかなか前に進めませんでした。まるで富士登山の山頂近くのようでした。理由は瑞牆山山頂近くは鎖やハシゴがあって鎖やハシゴを登るため(及び下山)の渋滞です。
鎖やハシゴを攻略したら山頂です。訪れた日は雲ひとつない快晴の日でしたので
山頂からは富士山
明日行く金峰山
南アルプス
八ヶ岳
遠くに見える北アルプス
とまさに一望できます。
ニョキニョキした岩のてっぺんに立っているので下は怖すぎる。
ただ、ものすごく天気がよかった日だったからか山頂は大混雑でした。
少し休んでご飯食べようと思いましたがあまりに混雑していましたし、これから登ってくる人もいるだろうから写真とって退散します。秋の陽はつるべ落としですからねby楓さん。
帰りは天鳥川渡った後の登りがめちゃくちゃキツかったです。ずっと下ってきてもう着く頃に登りですからね。最後まで気を抜かず頑張りました。
2日目は金峰山へ
テント場まで戻ってきて1日目は終わり。あとは漫画読んでぐだぐだしていたのですが、次の日ちゃんと起きられるか、寒くて凍えじんでいないか不安でした。
寒さはありましたが慣れないテント泊。不安でなかなか寝ることができず、ところどころで起きてしまいましたが、それなりには寝れていたようです。筋肉痛や体の不調はなさそうでしたので予定どおり金峰山に向かいます。
金峰山までは大日小屋までは森の中を歩いていきます。
岩道がキツイし、
動いているうちにどんどん暑くなっていく。上は下着のようなベースレイヤーにPatagoniaのR2テックフェイスフーディだし、
下はタイツの上にトレッキングパンツだし脱ぐに脱げない。この後寒さで震えるとはこの時は知る由もありませんでした。
歩いて35分大日小屋に到着。
大日小屋は避難小屋のような体をなしていて無人です。テントも張ることができ(料金は富士見平小屋で払います)金峰山だけの往復なら大日小屋でテント張ると静かな夜を過ごせます。
大日小屋からは本格的な岩道です。鎖もあります!
多くの登山者が登り降りするので道はしっかりしており明瞭です。
大日岩の下まで来ました。
登山道で初めて開ける場所です。南アルプスがよく見えます。
大日岩の下はヤマノススメサードシーズンのクライマックスのところですがそれは後述。
えっちら登って奥秩父の主脈の尾根線をすすんで行きます。苔生す森など手つかずの自然が残っている感がいいですよね。尾根線になりキツイ登りも少なくなるのかなと思いましたが一部では確かにそうだったのですがキツイ登りがほとんどでした。足取りもいつも違って登りが辛くてなかなかスピードがでません。
このあたりから徐々に寒さを感じるようになってきました。標高2300m近いですからね。
ひなたと同じように・・
砂払ノ頭で森林限界突破します!視界が一気に開けました。
こっからは眺めの良い稜線をいくのですが、両手を使って登らないといけない大きい岩がゴロゴロと。こんな道が1時間続きます。しかも稜線なので風が強い。前半かいた汗のせいで汗びえが起きてフリースきていても寒い‼︎
ただ、稜線からも南アルプスや
昨日登った瑞牆山や八ヶ岳も一望できます。
北側も開けているので北の山もよく見えます(山の名前まではわからないですが)。
富士山はもう雪をかぶっているのですね。
目指すべき金峰山の五尺石がだんだんと大きくなってきました。
めちゃくちゃ寒くてこのまま登れるのか登れないかと考えながら金峰山小屋にきました。
本来金峰山小屋はルートから外れているのですが、考えた結果金峰山小屋で少し休んでから登れたら登るという結論に至ったからです。
が、営業しておらず・・。ちゃんと調べてから登った方がいいですね。今回は諦めて引き返すことにしました。
稜線からも絶景は望めますし、今度は金峰山小屋に泊まって登りにきたらいいやということにします。
それにしても稜線からもいい景色が望めます。
遠くは御嶽山まで望めるようですね。
今回の敗因は?
今回、金峰山まではいくことができませんでした。体力的は余裕ありでしたが、寒さのため断念しました。レインウェアやダウンもあったので着込めばよかったのですが、砂払ノ頭や稜線からの景色で満足してしまったのもあります。
寒さとしては、朝方の樹林帯でフリースを着て動いてしまったことと、下が肌着のようなベースレイヤーだったので脱ぐのが恥ずかしく脱げなかったこと。それによって後半の稜線部では汗冷えを起こしてしまったことです。
秋から冬にかけての朝は寒いので必然的に着込んでのスタートなります。ただ、動いているうちに暖かくなって汗をかいていくので最初は寒さ覚悟で薄着で徐々に着込んでいったり、ベースレイヤーも上にTシャツを着るなどして脱ぎ着しやすい格好でいくべきでしたね。
ヤマノススメの聖地はいいところ
ヤマノススメの聖地に行きヤマノススメ と同じように敗退しました。ヤマノススメ の聖地は景色もよく色々な山を見ることができて景色を堪能することができました。また、岩場が多いものの危ないと思うところは少なくて岩稜入門にはお勧めです。テント泊もしやすい山でもあるのでテント泊しながら登るのもいいでしょう。これからアルプスを攻めていくために山を登るための登竜門的な山で、寒さ対策をしっかりすれば素敵な登山を満喫できるかと思います。
富士見平小屋でテント泊した様子はこちら
ヤマノススメ聖地についてはこちら