encourageofclimb 山登りへの招待状

Encourage of Climb  山登りと温泉への招待状

登山記録や山旅、登山道具などの山に関することや旅行や温泉のブログ

屋久島で縄文杉トレッキングをして太鼓岩で絶景を見てリバーカヤックをした旅行記 人生で一度でいいから行ってほしい場所

屋久島は九州の南鹿児島県の島で九州最南端の佐多岬から南南西におよそ60キロ離れた場所にあります。1993年に世界自然遺産に登録されるぐらい素晴らしい自然がのこされていて、縄文杉や紀元杉など樹齢2000年を超える杉が屋久島の1番の見どころとなっています。手付かずの自然が残っているため多くの旅行者にとっての憧れの場所となっています。また、登山者にとっても九州最高峰の宮之浦岳(日本百名山)を始めとして登り甲斐のある山がたくさんありますし、憧れの場所であることでしょう。だいたい周りの登山仲間に屋久島行ったよというとこういう反応が返ってくることが多いです。

個人的にも一度は屋久島に行ってみたかったですし、屋久島に行って人生観が変わるってことはありませんでしたが、屋久島に行ったことでより登山が好きになりました。今回は簡単にですが11月に訪れた屋久島旅行記をまとめています。この屋久島旅行ではHISエコツアーのシェア旅という企画で行きました。

 

1人申し込み限定なのでぼっちになる心配もないですし結構交流もできました。詳しい特徴に関しては旅行メインのブログに書いてありますので気になった方はご覧ください。

highschoogeography1.blog.jp

屋久島に行くにあたって準備しなければいけないものや必要な体力についてもまとめましたのでこちらをご覧ください。

 

www.encourageofclimb.com

 

 

 

1日目 永田の浜と西部林道でヤクザルを発見

 

初日の朝イチの便で鹿児島に向かい、2時間の待ち時間を経て屋久島行きの飛行機に乗って屋久島に向かいます。屋久島に行く方法は船(高速船)か飛行機の2択ですが、鹿児島市内に用事がない限りは飛行機の方が便利です。

 

たった35分で屋久島空港着。屋久島空港はこじんまりとしています。

 

ツアーは全国各地から人が集まるようで大阪からくる人を待っての出発になるようなのでそれまでの間待機になってしまうのでご飯を食べることにしました。写真はないですが確かトビウオの唐揚げを食べたような気がします。

 

大阪からの参加者もきたので一旦ホテルに向かい(空港から歩いて行けるぐらいの距離)、自己紹介(今回は6人でした)とレンタル品の受け取りとサイズチェックをしてから屋久島観光に出発です。屋久島は島の大きさでいうと淡路島よりも少し小さいぐらいなのでそれなりに大きいです。バスも運転されていますし、レンタカーもありますが結構高額なのでツアーのバンで移動できるのはお金かかりませんし、楽でした。

 

最初に訪れたのは永田のいなか浜

 

ウミガメの産卵地としても有名な砂浜です。砂はサラサラしています。

遠くに見えるのは口永良部島です。

 

さらに屋久島の奥地へ進んでいき世界遺産区域に入っていきます。西部林道と呼ばれる場所で亜熱帯の植物から上に行くと常緑樹、針葉樹と植生が変わっていき垂直分布ができている日本唯一の場所です。屋久島の頂上付近は植生的にも北海道と変わらないぐらいです。

ヤクザルやヤクジカが人目や車を気にせずうろついています。

ヤクザルは毛繕い(多分違う)をしていました。

あの山の頂上には行けるのでしょうか?当時はあんまり気にしなかったのですが何山か気になるところです。

 

一通り観察して島をぐるりと半周回ってお土産屋でお土産を見て夕食処に向かいました。ツアーでは夕食は料金に含まれていて飲み物だけ別料金でした。最初のお酒はタンカン酒のソーダ割にしました。

刺身定食です。

脂乗っていましたしサバを生で食べれるのは鮮度が良い証拠でしょう。夕食の時に次の日の縄文杉登山の説明がされました。

 

帰る時には看板ネコか野生ネコがごろんとしていました。

 

ホテルによる前に近くのドラッグストアに寄ってくれました。九州ではよく見るドラッグストアです。一般的なドラッグストアと同じぐらいの品揃えですので薬や明日のご飯や行動食もここで調達できます。屋久島には他にもスーパーもありますし、モスバーガーもあります。今回はツアーなので寄りませんでしたが登山用品店などもあるのでよほど変なものでない限り調達可能です。

 

ホテルは一般的なシングルルームですが札が屋久杉を使ったものでした。

 

レンタル品は登山靴がコロンビアのセイバーファイブ、

レインウェアはどこのかわかりませんでした。

ザックはカリマーのデールです。

 

レインウェアは最終日以外は持ってきたものを使いましたが無料でしたのでトレッキングシューズとザックは使わせてもらいます。ちなみにこの旅ではスーツケースを使いました。登山とスーツケースの相性はよくありませんがこういう旅では使うのも一つの方法ではないでしょうか?

 

2日目は憧れの縄文杉トレッキング

 

縄文杉トレッキングの朝は早いです。朝3時半起きで4時には出発します。なので前日は夜更かしせず早めに寝ましょう。

 

玄関で注文していたお弁当を受け取り、ガイドさんの送迎車で屋久杉自然館まで向かいます。屋久島自然館で荒川登山口まで行く登山バスに乗り換えて山道を進むこと30分で登山口に到着です。トイレに行きたかったのでバス降りて即トイレへ駆け込み用を済ませて、ヘッドライトをつけて朝5時51分に出発です。ガイドさんの先導もありますし、トロッコ道なので足場も安定しているので携帯のライトでも問題はないですが、冬場はライトつける時間も長くなるのでヘッドライトあった方がいいと思います。

 

歩いて1時間もすると日が出て明るくなってきました。

 

50分ほどで小杉谷集落跡に到着。50年ぐらい前までは木材運搬で栄えていて小学校などもあったそうですが、環境意識の高まりと共に屋久杉伐採も禁止になり廃村となってしまいました。ちょっとしたベンチもあるので軽く休憩して出発。縄文杉までの道のりはトロッコ道でいかにペースを落とさず歩くことができるかが重要になってきます。

 

トロッコ道は緩い坂道を登っていくかつ距離も長いので単調になりがちです。ただ、ガイドさんがいるおかげで両サイドにある苔や花の名前を教えてくださるので飽きずに登っていけます。

 

楠川分かれを分岐すると白谷雲水峡方面に進めます。ちょうどバイオトイレスポットがあるので利用しました。匂いはしますが特に汚さはありません。

だんだんと標高も高くなっているので屋久杉も目立つようになってきました。潜れそうな杉もあります。名前は三代杉。

仁王杉まで近づくとトロッコ道の終わりも近いです。最後と言ってもいいトイレもあります(この先は携帯トイレ専用と縄文杉から15分歩いた高塚小屋にしかありません)

 

いよいよ本格的な登山道に入ってきます。翁岳も見えました。

翁杉は2010年に倒れてしまいました。樹齢でいうと2000年超えていたので立っている姿をみたかったです。

さらに歩くとウィルソン株です。豊臣秀吉がお寺を建てるために伐採されたという逸話もあるようです。

中に入るとある場所からハート型の空洞が見えますので探してみてください。

宮之浦岳も見えました。いつか登りにきます。

この後も登山道近くに夫婦杉などデカい杉があり見どころは豊富です。名前のない杉も大きいものがゴロゴロいます。このあたりでご飯を食べました。

そして歩き始めて6時間弱ついに縄文杉に到着です。

今は環境保護の観点からデッキ越しになりますが、デッキからみても雄大さはわかるかと思います。携帯の電波も繋がるのでインスタやTwitterで速報上げるのもいいですね。

後は来た道を帰るだけです。ウィルソン株も人が少なくなっていたのでよりじっくり見ることができました。

帰りのトロッコ道もガイドさんが木の実を見つけてくれるなど飽きない工夫はしてくれますが、長かったですね。体力的には余裕なのですが来た道と同じなので飽きますね(他の人ともペースを合わせないといけないのもそう)。それでもガイドさんおすすめの川沿いの休憩スポットで休憩できるなど工夫してくれました。

 

それにしても綺麗な川です。

ツアー登山の場合は全員のペースに合わせる必要があるのでペースは上がりませんでしたがそれでも17時前までには荒川登山口に戻ってきました。もちろん1人でいっても達成感はありますが、みんなで行って戻ってくるとまた違う達成感を感じることができました。


バス&送迎車でホテルまで戻ってすぐ目の前の縄文の湯にてお風呂タイムです。

お風呂行くころには暗かったです。

 

内風呂と露天風呂、サウナもあります。あんまり人もいなかったのでゆっくり入れましたし、足ツボマッサージ機もあったので疲れた足を癒しました。

 

この日の夕食は屋久島の黒豚のしゃぶしゃぶです。

普段あんまりビールは飲みませんが一つの目標を達成した後にのむビールは最高で肉も透き通っていて美味しかった。野菜もたっぷりなので胃もたれもしなかったです。

〆はちゃんぽんです。

この日も帰りはドラックストアに寄って明日の準備しておやすみなさい。

 

3日目は白谷雲水峡でトレッキング

 

3日目は白谷雲水峡トレッキングです。白谷雲水峡は時間も難易度も縄文杉ほどではないのでハイキング感覚で登ることができます。

最初から岩を登っていくので大変そうに見えますが、縄文杉同様に登山道は整備されているので安心して登ることができます。

早速ヤクザルがお出迎え。

白谷雲水峡と言いますともののけの森と呼ばれている苔むす森が有名です。もののけの森最短距離で歩くと1時間ほどかかります。ただ、もうすでに歩いて20分かそこらで苔の森が広がっています。

ガイドさんは昨日と別の方でしたが、とても面白いおっちゃんで話が弾みます。そして昨日縄文杉に行っていることもわかっているのでペースも調整してくれますし適宜休憩も入れてくれます。家で育てているみかんをいただきました。甘くて疲れが吹っ飛ぶ味でした。

くぐり杉と呼ばれる木の幹をくぐることができる杉です。

そしてついにもののけの森に到着。光が当たっているので幻想的でいまにもなんかの動物が飛び出してきそうです(何も出てこなかったけど)‼︎しばし休憩しながら森を観察しながら休憩です。

多くの人たちがもののけの森を見て折り返してしまいますが、この先40分かかりますが太鼓岩という絶景スポットがあるので時間があって天気もいいのならいくことをおすすめします。このツアーは2泊3日版だともののけの森で終わりですが、3泊4日ツアーだと太鼓岩まで連れて行ってくださるということ。太鼓岩までの道は先ほどまでの登山道と比べるとちょっと急になりますが、長さが短いので縄文杉ほどではないかも。

 

縄文杉までの道と同様に大きな杉(朽ちてしまったものも含む)がゴロゴロ立っています。

辻峠から最後の急な登りを登って行くと太鼓岩です。

屋久島の山々を一望でき、眼下には昨日登ってきた縄文杉のトレッキングコースが広がっています。

言葉にならないぐらいの最高の景色でiPadの待ち受けは未だにこれです。

天気のいい時に登れてよかったです。

 

一旦辻峠まで戻ってお昼ごはんです。食べ終わったあとふと上を見上げると一面が葉っぱの緑で覆われていました。

あとは来た道を戻るだけ。もののけの森も日が当たっていなかったので先程とは違う雰囲気でした。

この日は時間があったのでまんてんの湯でゆっくり過ごせました。

夕食は刺し身とトビウオの唐揚げです。

ツアーに参加した人との最後の食事になるので名残惜しいです。このあとはホテルに戻ってガイドさんたちと打ち上げです。美味しい愛子という焼酎もいただきました。他愛のないことをひたすら駄弁ってるのは楽しかったです。あっという間に11時超えていたのでおやすみなさい。

 

4日目は安房川をリバーカヤック

 

屋久島の最後の朝を迎えました。思えば雨が降ったのは初日の西部林道でパラパラ降った程度なので雨の島ともよばれる屋久島ではキセキ的に天候に恵まれました。



最後の日は山ではなくて川でリバーカヤックをしました。屋久島といったらトレッキングですが、カヌーにダイビング、サイクリングなど山に行かなくとも楽しめるアクティビティは豊富です。

 

写真はガイドさんが撮ってくれたのですが保存し忘れたのでありません。保存しておけばと今思うと後悔します。

 

カヤックはディズニーランドのカヤック程度の経験しかありませんが、初心者でもわかりやすく教えてくれるので未経験でも楽しめます。

 

今回リバーカヤックを行った安房川は穏やかな川で幸いにも雨が数日降っていなかったからか水量もものすごく多い訳ではなく漕ぎやすかったです。水面から見る屋久島の山々は立ってみるよりもより大きく感じます。最初はあたふた脱線気味でしたが慣れてくるとスイスイ進むので楽しいです。SUPにも挑戦しましたがバランス崩して思いっきり川の中にドボンと落ちてしまいました。

 

カヤック終わりで着替えて、飛行機の時間も迫っているので空港に向かって名残惜しいですが屋久島を後にします。時間が遅かった他の参加者は滝巡りをしたそうで羨ましい。

 

飛行機の中からは開門岳が見えました。雲が噴煙に見えました。



旅行が終わる時は寂しいものですが、屋久島を離れる瞬間に思った寂しさはどこの場所でも敵わないぐらいのものでした。人生で一度屋久島に行った方がいいと以前誰かに言われた気がしますが、確かにその通りだと思います。別に屋久島に行ったからと行って自分の人生観だとか、自分探しができたとかそういうことは恐らくないとは思いますが、気持ちをリセットしたり、自然や人のやさしさで心が洗われます。次回は雪の縄文杉を見たり、宮之浦岳を目指したりとまた訪れたい場所です。