東北ビンビン山登りツアーも最終段階。晴れたのは最初だけの蔵王山に登った帰り、そのまま蔵王温泉に一日滞在して今回の旅の疲れを癒すことにしたのでした。
蔵王山の麓にある蔵王温泉は硫黄泉の温泉でいわゆる乳白色のにごり湯です。強酸性の温泉なので皮膚病に高い効果があり、肌を白くする効果もあるそうで「姫の湯」とも呼ばれています。また、蔵王山は冬はスキー、夏は避暑地として多くのレジャー客が訪れるので温泉街が形成されて数多のホテルや旅館があります。
登山終わって温泉街に戻ってきた後、音茶屋というカフェで昼食を食べ時間を少し潰し、温泉街を少しぶらつきお土産を探したり、お酒を見たりして宿に向かいます。
途中の川(酢川)からは湯気が出てきていて温泉が流れてきていることもわかります。
酢川の上流部で温泉街の奥地にあるのが本日泊まるおおみや旅館です。
アップグレードで和風モダンツインに宿泊
14時からチェックインできるので割と早い時間から宿に滞在できます。時間余らせ過ぎてしまったのでよかった。チェックインで検温を済ませて冷えたお水のサービスがあります。
簡単な説明と夕食の時間を選んだ後お部屋に案内されました。今回は1人なので6畳とコンパクトな和モダンダブルというお部屋を予約したと思うのですが、アップグレードしていただきました。それもなんと1番高い和モダンツインにしていただきました。さすがツインといった感じで入った瞬間広って感じました。
最大4人まで泊まれるみたいですね。平日とはいえお盆の時期で見た感じガラガラではなかったのに1人のためにこんな広い部屋に泊まっていいのかなと思ってしまいました。これはあくまで予想ですがおおみや旅館ではGo To再開までの間格安で泊まることのできるプランがあるのですが、後で出てくる山形牛のすき焼きを食べたいがために変更しなかったためアップグレードしてくれたんだと個人的に思っています。2人や3人で泊まるときにアップグレードしてくれていいお部屋に泊まると嬉しいですが1人だと逆に広すぎて荷物を取りに行くのも少し面倒になってしまいますし、そもそもベッドは1つしか使わないのでちょっと戸惑ってしまいます笑。
広々とした洗面台でアメニティも一通り揃っています。お風呂場の脱衣場の洗面台ぐらいの大きさがあるので2人でも十分ゆとりのあるスペースです。
トイレはもちろんウォシュレット付き
広縁の椅子とテーブル。窓の先には蔵王の温泉街を一望できます。
お茶請けはさくらんぼきららです。
さくらんぼゼリーで甘くて美味しかったです。また、冷蔵庫の中にはメロンとキウイのフルーツ盛り合わせが入っていました。
ベットもライト調節はもちろんのこと旅館には珍しく電源コンセントも付いています。携帯の充電にも何かと便利でありがたい存在です。
この日はエアコンなくとも涼しかったのでよかったですが、エアコンの効きが少し悪い気がしました。蔵王自体標高1000mもあって夏でも涼しくエアコンがないところも多いのであるだけマシか。後はテレビの大きさが大きければ文句はありません。Wi-Fiももちろん完備されています。速度も速かったです。
玉子風呂と泡風呂と外湯巡りとラウンジ
一通り部屋を探索した後お風呂に入って蔵王山登山の汗を流すとしましょう。おおみや旅館のお風呂は2種類ありまして夕食の時間帯(19:00〜19:30)で入れ替わるようになっています。大きくて着替えやちょっとした荷物も入る湯かごを持って出発です。
玉子風呂
最初に入ったのは玉子風呂です。玉子型の形で可愛らしい湯船ですが2段になっているので半身浴もできます。
床も木の温もりを感じることのできる柔らかい床です。露天風呂もあります。
こちらは冬季が雪が積もるため利用不可となります。どちらも源泉100%で硫黄の香りが漂っていて温泉にきたなという実感を感じます。やっぱ温泉といったら硫黄の匂いと白く濁ったお湯ですね。湯温も適温で長湯までは行かないですがのんびり入ることのできる湯加減でした。
お風呂上がりは2Fに上がってラウンジルームに向かいます。
マッサージチェアがあるので向かったのですが、蔵王の温泉街を眺めながらマッサージ機でリラックスしたり、コーヒーやお茶といった寛ぎたい時に飲みたいものや、レモン水、麦茶と風呂上がりに最適な飲み物が揃っています。別に部屋に帰ってゆっくりすればいいのですが折角きたので麦茶のロックとレモン水のロックをいただきながら、iPadでマンガを読んでいました。
読書コーナーもあったのですが、特にこれといって読んでみたい本はありませんでした。みなさんはどうですかね。
酢川温泉神社と共同浴場
ラウンジで休んだ後は温泉街を再び散策することにしました。おおみや旅館の目の前には足湯がありまして、宿泊客でなくても自由に浸かることができます。
少しだけ下った右側にあるのが上の湯という蔵王温泉の共同浴場があります。
おおみや旅館では3つある蔵王温泉の共同浴場にも無料で入ることができます。事前にどこの温泉に入るかを指定すればスタッフの方からチケットをいただけるのでそのチケットを料金箱に入れます。上の湯は温度が高いみたいなのでパスして別の共同浴場に入りに行きますがその前に少し散歩します。上の湯の裏には水車が回っていまして、蔵王温泉名物の「稲花餅」の原料の米を挽くために使われていたそうです。
上湯の奥には酢川温泉神社が鎮座されています。
急で長い階段を登っていきます。両サイドの灯籠には
現代っぽい川柳が書かれていました。結構面白くて次はどんなことが書かれているのかなと期待していると急な階段もあっという間です(下りはよそ見していると危ないので注意しましょう)。本堂の中にはパラリンピックの聖火の火種が飾られていました。
再び温泉街に戻って、向かったのは川原湯共同浴場です。
中は簡易的な脱衣場と浴室の構成です。
特に洗い場とかはありませんのでシャンプーなどは持参です。湯船にはポコポコと四角いすのこ状の穴が空いておりそこからお湯が湧いています。おおみや旅館のお湯と比べると色が明らかに薄いですが空気に触れず足元から湧いてくるのでお湯が酸素と反応しないで濁っていないのです。入るときに軽く挨拶したり、2〜3人入れるぐらいの大きさしかないので混んできたらさっと譲って上がるのも共同浴場ならではとこでしょう。
浴場の裏には白く濁った湯たまりがあり、さっきのお湯とは全く違って濁りきっていることがわかるかと思います。これは外に出されたことで空気と触れて濁ってしまった証拠です。
共同浴場をでた後は近くのローソンで買い出しを行って(コンビニってあると便利ですね。温泉街って大きいところを除くとないところがほとんどですが、宿泊料カード不可の旅館とかもあるので買い出しだけでなくてお金を引き出したり、虫除けスプレー買ったりとできますし)宿に戻りました。
山形の味が揃った蔵王山懐石の夕食
夕食は時間を選べて確か17時30分ごろから始まった気がします。会場も2種類あるようで私はというとレストラン太郎兵衛でいただきました。
お品書き
本日いただくお料理は夏の蔵王山御膳です。
暖かいお料理を除いては感染対策のため先に出しているそうです。
飲み物メニュー
ビールはスーパードライとエビスビール。
日本酒の種類はというと1合で飲めるものは男山しかありませんでした。飲み比べもありませんでしたので1人旅歓迎の宿なのに日本酒の種類が少ないことは少しもったいないかなと思います。
焼酎、酎ハイ、カクテル、梅酒、ウィスキーとそしてワインと種類は多いです。
まずは山形県産のラフランスジュースで行くことにしました。甘さがありながらもスッキリした飲み口で料理とも意外に合います。
食事
食前酒は山形県産の梅酒。
口取り(前菜)は7種類もあり見た目も鮮やかです。
珍味として出されたのが
焼き茄子の甘味噌和えと豆ひじきのごまマヨネーズ和え
そしてメインのすき焼きです。すき焼きは鍋のつゆを先に温めて具材を入れていきます。
すき焼きを食べるのでご飯も軽くいただくことにしました。山形県産のはえぬき。
筒の中には刺身が入っています。
鮭のたたきと鯛、いか、ヒラメと4種類。蔵王は山ですが、同じ山形の日本海側は海でしたね。
ではそろそろ具材もいい感じとなったので
玉子を入れてすき焼きを食べます。
肉は食べた瞬間美味しいとわかるお肉でとろける食感です。
すき焼きも美味しくてラフランスジュースも無くなったので日本酒をいただきます。
男山 八右衛門というおおみや旅館オリジナルのお酒にしました。日本酒の割にはスッキリしており割と飲みやすかったです。当然全部は飲み干せないないので残りは部屋に戻ってちびちび飲み、さらにその残りはナルゲンボトルに入れて持って帰りました。
炊き合わせの彩り饅頭をいただき
〆の冷麦です。
最後にデザートをいただき料理は終了です。
料理自体は美味しかったので満足でしたが価格相応かと言われると少し首を捻ってしまうかな。あと、ご飯をいただいたのですがご飯と一緒に味噌汁も一緒に持ってこられました。気遣いでしょうが、味噌汁欲しいとは頼んでいないし、味噌汁は最後の方にゆっくり飲みたいタイプなのでその点だけは残念でした。
夕食後部屋に戻り冷やしパインサワーと先ほど飲んだ日本酒をいただきながら某スマホゲーのぱかライブtvを見て一喜一憂してその日は終わりました。
贅沢な朝風呂とあさごはん
翌日は朝から入れ替わった源泉風呂と泡風呂に入ります。
源泉はやはり色が薄いですね。外には露天風呂がありますので少し泡風呂に入ったあと露天風呂に行ってしまいます。
朝食は夕食時と同じ場所でいただきます。朝食時には珍しいお品書きもありました。
お重スタイルになっていて1の重には赤魚の西京焼きや茄子のお浸し、温泉卵など。
2の重にはサラダと煮物です。あと豆腐と焼き物でベーコンの陶板焼きです。
ご飯ときのこ汁はおかわり自由です。
これだけでも十分ですが簡単なバイキングコーナーもありフレンチトーストや、ヨーグルトやコーヒーなどの飲み物類は取り放題となっています。
お腹いっぱいなったところで部屋に戻り再度グダグダしてバスの時間に合わせてチェックアウトしました。
まとめ
温泉は硫黄泉で程よい温度で気持ちよかったです。また、共同浴場や今回は行きませんでしたが他のホテルの温泉も無料で入れます。にごり湯は最高ですね。料理も品数豊富で美味しかったですが価格相応かと言われるとちょっと微妙です。部屋はアップグレードしていただいたので文句ありません。総じてよかったのでまた蔵王に登りきた時には泊まりたいですね。あと硫黄の匂いはお風呂場だけでなく部屋からもエアコンや窓を通じて温泉街の空気が入ってくるのでずっと硫黄の匂いとともにいて服にも染み付いてしまい、帰りの電車でもマスク越しに匂ってくるぐらいでした。仕方ありませんし換気は必須なので服はなるべくビニール袋などで包んでおいて直前までバックに入れて置いた方がいいでしょう。