霧ヶ峰というと三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」にも名前が使われているぐらい夏でも涼しいところです。
霧ヶ峰は日本百名山にもなっている山ですが、霧ヶ峰という山はなく車山(標高1925m)、蝶々深山、八島湿原や車山湿原がある一体の地域のことをさし、山というよりかは高原といった場所です。標高は約2000mと割と高いところですが、付近には道路も通っていますし、高原なので山容も緩やかで登山道も整備されているので割と楽に歩けます。
また、霧ヶ峰はアニメのヤマノススメ とゆるキャン△の聖地としても知られています。
ヤマノススメ ではセカンドシーズン第14話「お母さんと霧ヶ峰」という題名で普段は登山をしないお母さんと一緒に登っています。というぐらいに簡単に登れる山でもあります。ゆるキャン△ではしまりんがころぼっくるひゅってという山小屋に訪れています。
霧ヶ峰自体は大学時代に毎年7月にロゲイニング(地図をもとに時間内にチェックポイントを周り得点を集めるスポーツ)で訪れていましたが、登山やハイキングを楽しむというよりかは高地トレーニングをしに霧ヶ峰に行っていたので純粋に楽しむために登ったこともなかったですし、ころぼっくるひゅっての「こ」の字も知りませんでした。登山を本格的にやるようになって訪れたことはなかったので聖地巡礼も兼ねて訪れました。
今回の行程
日時; 2021年6月28日月曜日
行程; 車山高原→(リフト)→車山山頂→車山肩(ころぼっくるひゅって)→車山湿原→白樺湖
メンバー 1人
リフトでビューンと車山山頂
霧ヶ峰の最高峰の車山まで歩いてでも1時間30分で登れるのですが、今回は時間の関係上リフトでビューンと山頂まで行ってしまいました。料金は片道1600円、往復で2400円となかなかの金額ですが、山頂まで15分で行けてしまうので楽といったら楽で文明の利器に感謝です。
リフトって登る時は体力使わずに済んで楽なのですが景色の良いのは断然下っている時なのでどっちで使おうか迷うこともあります。登るほうが辛いので登りで使ってしまうことが大半ですが。
リフト2本乗り継いで少し歩いただけで車山(標高1925m)の山頂に到着です。
山頂には気象レーダーの観測所がある他、
去年の冬に出来たばかりのスカイテラスがあります。ただ、この時間ちょうど高校生の遠足で付近を占拠されていたので帰りにまた来て写真撮ればいいと思ってあんまり撮っていません。この後結局別の道を行き山頂にはいかなかったので撮っておけばと思ってしまいますが仕方ありません。
お目当てのころぼっくるひゅってがある車山肩までは歩いて30分ぐらいです。終始下りなのですが、石が主体の登山道なので意外と歩き辛いです。
石に躓いて捻挫ということにならないように注意しながらも少しでも速く歩きます。登山道からはころぼっくるひゅっても目で確認できます。車が何台か止っているところがころぼっくるひゅってです。
高原を走るビーナスラインも見えます。こんなところをバイクや自転車で走ったらさぞ気持ちいいことに間違いありません。
晴れていたら八ヶ岳も見えるのですが曇っているため裾の裾あたりしかわかりません。
ころぼっくるひゅってでしまりんと一緒のボルシチセットを頼む
お目当てのころぼっくるひゅってにやってきました。ころぼっくるひゅっては外見から見ても街中にあったら女子受けするような雰囲気の建物です。
カフェのような山小屋で実際、料理やスイーツ、ドリンク、グッズどれもこだわりがあるようでとても山小屋であるとは思えないクオリティですよ。ゆるキャン△と同じようなアングルで一枚。
4月の下旬ごろから11月の下旬ごろまで雨風が強くなければ基本的に毎日営業しています。山小屋なので宿泊もできましてこちらは通年営業。機会があれば宿泊したいです。ちょうど行った日は月曜日だったので、空いてそうですし月曜の朝は快晴でしたので泊まっておけばよかったと今となっては思うばかり。営業時間は8時から16時半までなのでハイキング終わった後のご褒美で楽しむのもありですし、朝一で行ってコーヒーを飲みながら高原の風を感じるのもいいですし、もちろん車やバスでも行けるのでドライブの途中に寄ってもありでしょう。
店内の様子
中に入って最初に飛び込んでくるのはオリジナルグッズのスペース。
ころぼっくるひゅってオリジナルのバックやキーホルダーの雑貨や実際にころぼっくるひゅってで出しているカップなどが販売されています。
奥に行くと注文スペースと薪ストーブの部屋があります。
薪ストーブの部屋でゆるキャン△の志摩リンが座っていましたね。写真撮ったときはちょうど人がいなかったのですが、入店したときは他のお客さんがいて志摩リン席は空いていませんでした。志摩リンも「なんかいいなここ。落ち着く」と回想していましたがまさにホッとハイキングの疲れを癒してくれそうな場所です。
外にはテラス席が広がっています。
雨が降っていないときはテラスに限りますね。実はつい最近テラス席がさらに拡張されて柵がなく霧ヶ峰の高原の風景を思いっきり楽しめる席も出来たみたいです。
席はメニューが置いてあるところであれば自由に決めることができるのですが、大抵の場合空いていないので運が良ければ座れるかもしれません。平日に行ったので席は6割ぐらい埋まっている状態でした。夏のシーズンの土日はさぞ混むのかなと思います。
ゆるキャン△の聖地ですが、聖地だなと実感するのはレジに原作漫画が置いてあるだけです。浜名湖行った時も富士宮行った時もゆるキャン△の聖地であることを全力で宣伝していて店内の中がアニメ画など飾っているところも多かったですが、さりげなく聖地をアピールしているだけで店内の雰囲気をぶち壊していないのもいい点です。
ころぼっくるひゅってのメニュー
まず席を決めて席でゆっくりメニューを決めてからカウンターで注文するスタイルです。レジにメニューがあるわけではありませんので忘れないようにメニューはもって行ったほうがいいでしょう。
ドリンクメニューはサイフォン式のコーヒーや、紅茶類、ゆるキャンで志摩リンが頼んでたキャラメルミルクコーヒー(原作、アニメではキャラメルマキアート)があり、コーヒーや紅茶で使っている水はころぼっくるひゅっての井戸水を使っています。その他ソフトドリンク、ジュース類やビール類もあります。高原だけあってミルク系のメニューは充実していてミルクコーヒーやサワーミルク(カルピスの牛乳割り)、ハチミツが入ったハニーミルクやラムの入ったラムミルクなどがありました。
ケーキは4種類でニューヨークチーズケーキとティラミス、チェリーのタルトとくるみのタルトがあります。どうやら季節や年によってケーキの種類は変わるようなのでいついっても楽しめそうです。
軽食系のメニューはゆるキャン△ででてきたボルシチの他には厚切りのバタートーストがあります。はちみつやいちごジャム、シナモンなど味付けも豊富です。
そして名物のボルシチです。ボルシチとパン2個で1000円、ドリンクをつけると1350円となっています。アニメや原作では志摩リンが1300円のボルシチセットで驚いていましたがそれよりも50円高くなっているのは消費税の影響です。消費税増税後に放映されたドラマ版では1350円で案内されています。ドリンクはアルコール類を除くメニューから好きなものを選べるので貧乏性の私はドリンクメニューの中で1番高いキャラメルミルクコーヒーを頼みました。ゆるキャン△聖地巡礼ですが、意図せず同じメニューを頼んでしまいました。
お水はセルフサービスとなります。ころぼっくるひゅっての井戸水を使用しており、「山小屋の水は貴重品です」という言葉に車やバスを降りて徒歩数分で行ける場所だけど山なんだなということを実感します。1杯いただきましたが、甘みもあり美味しい水です。
待っている間 のんびり景色を眺めているのもいいですし、メニュー表にはころぼっくるひゅっての歴史や不思議というページもあるのでそちらを読んでいてもいいでしょう。もちろんショップでグッズを眺めているのもありでしょう
そうこうしているうちに名前が呼ばれたので取りに行きました。
前の席に他のお客さんがいますが外の景色と一緒に
マグカップの下にあるコースターもころぼっくるひゅってオリジナルなものです。
ボルシチは牛肉だけでなく野菜もたっぷり入っていて身体の中から温かくなります。パンもセサミとノーマルの2種類でスープにつけて食べれます。キャラメルミルクコーヒーもキャラメルとミルクの甘みがありコーヒーが苦手な方でも飲めるはずです。
テラス席でのんびり景色を眺めて食べるのもいいものなのですが、あくまで外なので虫さんが非常に多いのだけは気になりました。ハチが何匹もいて結構な恐怖感があったので虫が苦手な方は屋内で食べるか季節を変えたほうがいいでしょう。
店内の雰囲気も料理も景色も良くてしかもアクセスもよいので人気なのも頷けますね。
車山肩からのんびり高原ハイキング
ころぼっくるひゅってでお腹を満たした後地図を確認していると車山まで登り返さなくても車山高原の方まで戻るルートを見つけました。車山湿原を通るルートです。アップダウンも少なく途中湿原の中を通るルートなので花を見ながらハイキングできるかなと考えました。石の道ですが先ほどの車山山頂からの登山道とは違って歩きやすいです。
車山湿原まで来ると木道に変わり、レンゲツツジが咲いていました。見頃は5月中旬から6月中旬頃なのですでにピークはすぎてしまいましたが、登山道からポツポツ咲いていました。
蝶々深山はこう見ると山というより丘と言ったほうがいいでしょうか?
霧ヶ峰は高原の上で周りに高い木々もないのでハイキングにきたという感じがしてのんびり歩くのもいいですね。前はただただ、高地トレーニング感がして綺麗でしたけど辛かったので。歩いているだけでは息も上がらないし気持ちよく歩けます。分岐には大抵方向幕があるので安心です。
車山山頂にある観測レーダーが見えます。車山は流石に山ですね。
のんびり歩いているうちに車山乗越に到着です。
乗越って場所登山しているとそれなりに見かけますが、峠や鞍部とほぼ同じ意味と考えてもいいです。ちなみに「のっこし」と言います。
後は下っていくだけです。八ヶ岳はまだ見えません。
が、白樺湖はちらっと見えました。
のんびり歩いても問題ない道です。
八ヶ岳の最北端の蓼科山は半分ぐらい見えています。
リフトの乗り継ぎ地点まで戻ってきました。リフトの乗り継ぎ地点にはレストランもあります。
後は車山高原まで戻るだけですが、リフトなら一直線で戻ることができるのですが尾根をぐるっと回っていかないといけないのです。下りなら降りているだけなので気にならないですが、登りでぐるっと回っていくのはもどかしさも感じます。
蓼科山がいつの間にかついに9割ぐらい顔を出しました。そして歩いているうちについに
蓼科山全部が見れました。八ヶ岳の北端で山自体は続いているのですが、独立峰ですねこれは。
霧ヶ峰は山好きもそうでない人も楽しめる魅力がつまっている。
霧ヶ峰は山好きからしてみたら車で簡単に登れる山ですので、何かと軽視されがちですが、山好きにしてみても魅力がある山であると思います。景色が良ければ八ヶ岳や南アルプスを望めますし、高原で高山植物を観察するのもいいでしょう。ハイキング感覚で山頂に立てるので、キツい山はいやだけどゆるく歩きたいとかにうってつけの山でしょう。初心者にとっては尚のこと良くて山というと登りが辛くてキツいというのが避けられないのですが、リフト使えば簡単に頂上に立てますし、高低差も少なく道も整備されているので初心者でも気持ちよく歩けるはずです。それでいて展望もいいですし、ころぼっくるひゅってのような美味しいカフェもあるので山に登る目的も達成されやすいです。ヤマノススメ でも登山をほとんどしたことがなかったお母さんがあおいがやっている登山のことを霧ヶ峰登山を通じて少しわかってくれています。山をこれからやってみたいという人いたら安易に高尾山に行くのではなく霧ヶ峰も遠いですが霧ヶ峰まで来てくれたら確実に山の世界に引っ張り込めるはず。
登山をやるようになって初めて霧ヶ峰をまともに歩きましたが、山もころぼっくるひゅっても登山に目覚めた私を惹きつけてくれるなと思いました。今度はころぼっくるひゅってに泊まって星空を眺めるか雪が積もった時にスノーシューハイキングしに行きたいと思います。